『トータル・リコール』

トータル・リコール』@新宿ピカデリー


良かった!
かなり好きだ!!
怖くて強いケイト・ベッキンセールがひたすら襲ってきてくれる映画。
八の字眉毛男にニー・キック!上司の命令無視!ポニーテール女を罵倒!黒幕がいなくなっても闘い続けてる!ケイト、かっいい!!ワーキャーしながら観ました。
旦那であるレン・ワイズマン監督の「オレの奥さんは怒った顔がいちばん可愛い」という確信が画面に満ちている。
レン・ワイズマン出世作アンダーワールド』を撮影中にケイト・ベッキンセールと出会った。当時、ケイトは共演していたマイケル・シーンと結婚していて、子どももいた。レン・ワイズマンは奪った。そんなケイトに支配的な鬼嫁役(しかも偽物)を演じさせるなんて面白過ぎ。バーホーベン版と違って「ダーリン」とか「死がふたりを分かつまで 」とか嫁的なフレーズが多いのも意味を感じます。
主人公が逃げていく場面で画面奥にケイト・ベッキンセールが小さく映っているショットを入れる律儀さ。黒幕が退場しても闘う場面を用意するエコヒイイキ。
ロブ・ゾンビやポール・アンダーソンもだけど、ホラーやアクションで奥さんを出演させて、活躍するシーンを用意している人は好感度が高い。
街並みデザインが良かった。過去作のSF映画からのブラシュアップなので、新しさはないが、完成度は高い。チャイナ・パワーが反映されているのがいいし、四角フェチなので四角がいっぱいの造形に満足。アクションが上にいったり、下にいったりしてちゃんと空間を活用している。執拗にフレアを入れまくるフェチぶりもアリだと思った。 『ダイ・ハード4.0』も結構好きなんだよね。
脚本、カート・ウィマー。『リベリオン』『ウルトラ・ヴァイオレット』『ソルト』の。反権力ゴリゴリなスタンスは、だからか。 スパイ映画としての強度や、ディック的な自己の不確かさってテーマ性は弱くなってけど、権力者どもを倒してイエーイ!っていうノリの映画として観れた。地球のあっちとこっちで二極化して、移動する電車が貧富の差の象徴ってアイディアもいいと思いしました。