リドリー・スコット監督『最後の決闘裁判』(2021)
男性二人の認知の歪みを描くための三幕構成。いかに無自覚に女性を傷つけ、有害な男らしさに囚われてしまっているか。
153分と長尺だが、テンポは速く感じる。
レイプ場面が男視点では抵抗する声があまり聞こえないが、被害女性視点でははっきりと聞こえる。加害者男性は、セックスを受け入れていたと主張しているが、実際にそう認識しているのだろう。しかし事実は異なる。夫とのセックス場面でも、妻は快楽を感じていないように見えるが、夫は満足させていると認識している。