『フリー・ガイ』『フロリダ・プロジェクト』『Qアノンの正体』E4~6
ショーン・レヴィ監督『フリー・ガイ』(2021)
さすがショーン・レヴィ監督。『リアル・スティール』のように世界観の奇抜さだけでなく、地に足がついた王道のストーリーテイリングで、感動的に仕上げている。
『レディ・プレイヤー・ワン』でなんとなく不満に感じたものが、すべて解消された。中盤のツイストや終盤の選択も、現代のリアルとヴァーチャルの距離感の表現として納得。
悪役がアホらしい人間性で、そこを振り切ってやっているのもいい。現実にも意志決定をする組織のトップがアホで、感情的で、ユーザーを無視した選択をすることは少なくない。
ショーン・ベイカー監督『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(2017)
初見では物語性より、生き生きとした芝居に魅了されたが。改めて観ると、よくできた物語だと感じた。母子が転落するきっかけが物語上に明確に示されている。
娘の放火。
母の売春。
それらが日常にすっと入っているので、気がつくと転落していっている印象になる。だが現実とはそういうものなのだろう。どうしようもない状況に陥ってしまったときに、「あ、あのときあれをしてしまったからだ」と気づくのだろう。
『Qアノンの正体 / Q: INTO THE STORM』第4話~6話
きちんとこれがQの正体です。と明示しているのがいい。密着した者としての責任を感じた。