『木になった亜沙』

今村夏子『木になった亜沙』(文芸春秋

女性の転生を描いた三篇。

表題作の食べて欲しい女性は割箸に生まれ変わり、

『的になった七未』の当てられたい女性は的に生まれ変わる。

望みが裏切られ続け、読んでいる間は「どうにか望みが叶いますように」と祈っているのだが、望みが叶ってもなぜか切なさに溢れている。

三作目『ある夜の思い出』ではいつの間にか猫に生まれ変わり、いつの間にか人間に戻っている。

f:id:nainai2662:20200415205419j:plain