”映画と音楽のおいしい関係 Vol.1”:レポート

拙作「牛乳王子」が上映された”映画と音楽のおいしい関係 Vol.1”に行ってきました。




短篇映画数本を観る30分、DJの音楽を聴きながら飲んだり、食べたり、喋ったりする30分が交互に設定されたプログラム。映画を観たあとに、それについて飲み食いしながら語るっていう時間は非常に貴重だ。 それもオールナイト!
クイズ大会とか、何気に燃えた。
面白いイベントだった。
自主映画は上映する場がなかなかないので、こういった場をつくってくれることがありがたいです。



さて「牛乳王子」の反応はどうだったのか。
結論からいうと「牛乳王子」はアウェイだった。
今までの映画祭でも基本的にアウェイだったが、最近はスラムダンス映画祭2010・学生残酷映画祭2009とウェルカムな環境で上映されることが多かったし、TRASU−UP!!の付録DVD収録・篠崎誠さんのベストテンランクインとめでたいニュースが続いていただけに浮かれてたけど、目を覚まされた。


上映作はオシャレな店の雰囲気に沿ってオシャレな作品が多かった。オシャレの街SIMOKITAZAWAにマッチした作品たちばかりだったのだ。
店内に充満している「オシャレ感」をオレの「牛乳王子」は確実に破壊することが容易に想像できた。
パルコにへヴィメタTシャツで入店した気分。
オレは戦慄した。


「やだ・・・きもちわる・・・」「なにこれー」「あたし、ホラーダメなんだけど」


不快感を口にする女子たちの声が微かに聞こえた。


「牛乳王子」にはボンクラ男子が女子たちに気持ち悪がられて、笑われるシーンがあるんだが、
アウェイ上映では毎回オレも彼と同じことを追体験するのだ。


パキポキと心が折れた。


複雑骨折です。


上映後のトーク
「この人が犯人です」的な晒し者にされた気分。


スタッフさんから聞いたのですが、「牛乳王子」の選考に関しては、スタッフ間でもめたそうだ。
飲食物を提供する映画祭で牛乳を吐きまくる「牛乳王子」を上映に踏み切ってくれた勇気というか無謀さには大感謝です。


唖然としていた観客が殆んどだったように思うが、上映後「面白かった」と熱心に語ってくれる観客もいらっしゃった。DVD欲しいといった観客もいらっしゃったようだ。
好き嫌いの別れる作品だが、一部の観客の心にはクリーンヒットしてくれる作品のようです。
こういった出会いが救いです。
複雑骨折した心が癒されました。



学生残酷映画祭2009の主催・佐藤さんと、フリーペーパー「ナニソレ」の編集長・大竹さんと会った。
佐藤さんの就活話が面白かった。ある映画関係の会社の説明会にいったら、頭悪そうな男女が「映画、好きなんですか〜?」「はい〜」「なんでですか〜?」「だって〜映画って〜オシャレじゃないですか〜。」と脳みそにウジがわいているとしか思えない会話をしていたそうです。
世の中ではこの類のバカが映画を配給しているのでしょうか。


「NIKKY」を出品していた岩井澤健治さんとお話しできたのは嬉しかった。岩井さんの「福来町、トンネル路地の男」を第12回ショートフィルムコンペティションで観て、「やべぇ!超かっけぇ!!」とぶっとんだので、ご一緒できて光栄でした。CINEMA BABY FILM FESTIVALグランプリ受賞、第12回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作、第6回インディーズアニメフェスタグランプリ等々数々の映画祭で上映・入賞している作品です。「New York International Children's Film Festival」での上映も控えているようです。「プッシーキャット」の長尾さんとも他の映画祭で幾度かお会いしたことがあるそうです。
石井輝男の現場に参加していたそうです。「映画が好きっていうより、現場の雰囲気が好きな感じの方」って話は興味深かった。「石井輝男映画魂」というドキュメンタリー映画にも出演されているそうな。見よー。


「すなもよう」を出品した阿部理沙はショートピース!仙台短編映画祭→トロント短篇映画祭という同じコースを辿った先輩であることが分かる。会場にマッチしたオシャレな映画でした。トリに相応しい映画。


水江未来さんの「JAM」が特に好きだった。細胞のうにょうにょ感がいい。


長尾さんの作品はホラー苦手な女子にもはまるキャッチーさがあって素晴らしいなって改めて思う。だからといってゴアシーンが温いわけでもないしね。



4:30終了。
久しぶりにオールした。
佐藤さんと大竹さんとマックで朝飯を食って、帰宅。