学生残酷映画祭2010@阿佐ヶ谷ロフトA




審査員
伊東美和
(特殊書店タコシェ店長兼ライター。『映画秘宝』『CDジャーナル』等で執筆中。著書に『ゾンビ映画大事典 』)
■古澤 健(監督/脚本家)
ジャンクハンター吉田(ゲーム・映画ライター)
高橋ヨシキ(デザイナー・ライター)


上映作品
神谷航監督「BERMUDA」
監督が真面目につくった作品を友だちが字幕でコメディにした。その距離感がいい感じ。


長尾武奈監督「CHAINSAWMAID episodeZERO」
単にポップでキッチュでグロいだけじゃなく、画面構成が適切であることが長尾監督のすごいとこ。静止画で構成されたクレイアニメにもライヴ感。すげーなぁ。


田代尚也監督「女子高生のはらわた」
剥き出しの欲望が純化されている。心が温まった。
貯金250万を注ぎ込んで、可愛い女子とゴアとアクションをぶっ込んだ中篇を撮りきったパワーに感動した。
大抵の自主映画は撮りやすい題材を撮り易い手段で撮る。
しかし田代監督は欲望を具現化するための労力を惜しまなかった。その情熱にぐっときた。


笠井あぐり監督「狂人」
暴力の乾いたタッチが好みだった。ゲームばっかやっているデブがいい。


佐藤周監督「FRIEND IS THE DEAD」
昨年出品した予告篇の本編。ちゃんと編集して完成させてリベンジ上映ってことがまず嬉しい。自主映画ってぐだぐだのまんま完成させなかったり、上映する努力をしなかったりする人って多いから。
すっ呆けたユーモアがいい。高橋ヨシキさんの奥さんが打ち上げで本編のギャグを真似していた。
ストロ・・・ヴェリー


伊藤淳監督「魔眼」
技術力は圧倒的に高い。2回目の鑑賞だが、序盤で電球が割れてパラパラってなるところが素敵。
緊張感が全編持続し続ける。



学生残酷映画祭審査員のルックを映画っぽくみせる技術よりも「この画が撮りたいんだ」という欲望が大事なんだよって話にはっとした。
学生残酷映画祭は世間から冷遇されている残酷映画を観客も監督も審査員もみんなで盛り上げていこうとしている。こんなに暖かい映画はないね。審査員の講評も、優れた残酷映画が作られ続け、残酷映画祭がどんどん大きくなることを願う真摯な愛が満ちていた。
濃い審査員4人に物怖じしない文園太郎さんの名司会ぶりに感心した。
主催者・佐藤雄二が今年度で卒業するので、引き継ぐものはいないかというと、文園さんが立候補。第3回開催を明言。格好良いよ!

拙作「先生を流産させる会」の特報も休憩時間に流してもらったよ。
客席でTrash-up!!の屑山さんや下北沢映画祭の有賀さんや「着ぐるみ女子大生」の監督安田瑛己や「瓶詰めの映画地獄」の栗本さんにお会いした。


打ち上げの席でヨシキさんと古澤さんと佐藤さんと文園さんと一緒に、第3回に向けてさらにビッグにする作戦を練る。
ヨシキさんの「悩むキャラクターは映画で観たくない」って話に激しく共感した。


2次会でホラーとアクションを中心に映画話。あと佐藤さんの富士の樹海体験談。
残酷映画が好きな同世代と出会えて嬉しーなぁ。


佐藤周監督と長尾武奈監督が4月に上京することを知る。
やった!
東京で残酷飲み会しましょ!
そして一緒に残酷映画を作り続けましょう!


愉しい1日だった。
祭りの後は家に帰ると寂しい。


磯谷渚監督「わたしの赤ちゃん」がテイクゼロでグランプリを受賞したそうです!すごい!おめでとうございます!