「ビーデビル」試写

「モネとジヴェルニーの画家たち」@bunkamuraザ・ミュージアム
印象派の巨匠モネが晩年住んだことから、モネ人気で芸術家たちも移り住み、一大芸術家コロニーと化したジヴェルニー。だからみんなの描く画がカブりまくっちゃったよ!という特集でした。
ジヴェルニーには細長い木が多いみたい。細長い木が空ににょきっと顔を出した構図が幾つかあって、それがとても気持ち良かった。


「ビーデビル」@試写
暴力と愛を全身に浴びた。物凄く面白い!
ためてためてどーんて映画。「アタシはもー黙ったままじゃいねぇーからな!」というエモーションにぐっときた。津山三十三人殺し的な物語なのだが、殺戮者は男ではなく女である。そこがこの映画の大切なとこ。
韓国のバイオレンス映画において悲惨な末路しか与えられなかった被虐者女性が、「ビーデビル」では加虐者に転じる。さらに演じるのは「チェイサー」では男性に翻弄された挙句、逃亡にも失敗し、無惨に殺されたヒロインを演じた女優である。そこに大きなカタルシスがある。
正攻法の演出で、勿体ぶったロングテイクはなく、カッティングが短かったとこも良かった。使えた機材は三脚と直線のみのレールとクレーン代わりのハシゴだけで、監督はカッコいい画は撮りないけど、「正直に撮ろう」と決意したそうだ。
なんで東京フィルメックスで「ビーデビル」がグランプリじゃなかったんだろー。