『うなぎ』

今村昌平監督『うなぎ』(1996)

子どもの頃に親が見ているのをチラ見しただけだったことに気づく。確か母が終盤のドタバタでがっかりしたみたいなことを言っていたことを覚えてる。

確かにドタバタ感はあるものの、今の自分にはそこが良かった。シンプルで、ポジティブな結末。晩年だからこそ、気負いないくこういった物語が描けたのかもしれない。

平穏に暮らす役所広司柄本明が嫉妬することで、中盤から物語がドライヴしていく。柄本明は「オレは日夜、般若心経を唱えているんだ」っていうスタンスが面白かったです。あと赤いジャージズボンも不格好で良かった。